今回は、歯列矯正時にいつのタイミングでホワイトニングすればいいのか迷ってる方に向け、矯正装置の種類によってベストなホワイトニングのタイミングをお教えします。
目次
ホワイトニングについて
ホワイトニングは、歯を削ることなく白くする審美治療です。
大別すると、
歯科の専門医のもとでホワイトニング治療を行なう「オフィスホワイトニング」
ご自宅で行なう「ホームホワイトニング」
の2種類があります。
矯正治療時にホワイトニングをするタイミング
矯正治療中にホワイトニングをするタイミングとして大きく分けると3回あります
①矯正装置をつける前
②矯正装置をつけてる最中
③矯正装置を外したタイミング
Q:どのタイミングがベストなのでしょうか?
A:これは考え方にもよりますが矯正装置をつける前か矯正装置を外した後にやるのがベストだと考えます。
なぜ矯正装置をつける前か矯正装置を外した後の方がいいのか
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矯正装置をつける前にホワイトニングした方がいい理由
矯正治療をスタートすると装置にもよりますが表側では矯正器具を外すまでホワイトニングができなくなります。
一度、矯正治療をスタートすると2年ぐらい装置を外すことができないためその間に歯に着色が増え、歯の色が暗くなりやすいです。
そのため矯正治療を始める前にホワイトニングをしておき、歯の色を明るくしてから矯正をスタートするほうが好ましいです。
そして矯正器具をつける前はできるだけ早くホワイトニングを終わらせたいので医院で一度で終わるオフィスホワイトニングがお勧めです。
しかし、当院ではオフィスホワイトニングを行っておりませんので、別の歯科医院へ行っていただく必要があります🙇♀️
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矯正治療後にホワイトニングをした方がいい理由
矯正終了後は歯並びも整っており、歯のがたつきがないため薬剤が均一に浸透しやすいですし、矯正治療中に暗くなってしまった歯を明るく戻すこともできるからです。
矯正終了後はリテーナー(動かした歯が後戻りしないようにするための保定の装置)を使用するためホームホワイトニング(ご自身が家でマウスピースにホワイトニング薬液を入れてやるご自身でやるホワイトニング)と相性がいいです。
矯正装置ごとのホワイトニング
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表側矯正
矯正治療を表側でやっていく場合は矯正器具をつけてしまうと矯正治療の最中はホワイトニングができなくなってしまうので必ず矯正装置をつける前、そして他の矯正装置に比べ歯磨きしにくくなるので矯正治療後にホワイトニングするのがお勧めです。
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裏側矯正
裏側で矯正治療をしていく場合は実はどのタイミングでもホワイトニングができます。しかし裏側矯正は歯の裏側に金属の矯正器具がつくので歯の厚みが薄い人は裏側につけ金属色が透けて歯の色が暗く見えてしまうことがあります。
なので矯正前にホワイトニングをして歯の色を明るくしておくといいと思います。
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インビザライン(マウスピース矯正)
マウスピース矯正のインビザラインも裏側の矯正治療と同様にどのタイミングでも矯正治療を行うことができます。ただし、インビザラインは矯正器具(ブラケット)を付けない代わりに歯にアタッチメントと呼ばれる歯と同色のポッチをつけることがあるのでこのポッチをつけたままホワイトニングしてしまうとポッチ部分だけホワイトニングされないので色むらができてしまいます。
なのでベストなタイミングは矯正前か矯正後の保定期間中に装着していただくマウスピース(インビジブルリテーナー)でホワイトニングをしていただくことをお勧めします。
ホームホワイトニングの実施
①歯磨き後、トレイ内部の前歯部唇側面にジェルラインを描くように連続して注入します。
片顎トレイに対してジェルの使用量の目安は¼です。
粘性が非常に高いので、歯面に滞留しやすく、トレイから漏れ出すことも少ないです。
②トレイを歯に装着し、清潔な指や歯ブラシでトレイから流出した余剰ジェルを除去します。
使用時間は2時間です。これを2週間継続します。
⚠️注意⚠️
もしお痛みが出たりしみたらすぐに歯ブラシでホワイトニングジェルを洗い流してウルトライーズをトレイに注入し、1時間装着します。(局部的でも予防的に使っても大丈夫です)その後、歯ブラシで洗い流し、再びホワイトニングを実施します。
③2時間後トレイを外した歯に付いたジェルを歯ブラシで洗い流します。
※洗い流して1〜2時間は、色を吸収しやすいので着色の強いもの(コーヒー、ワインなど)は控えた方が良いでしょう。
オパールエッセンスとウルトライーズは冷蔵庫で保管してください。
歯学博士(歯科矯正学専攻)氏井庸介
歯科衛生士E.T