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前歯部開咬とは?
開咬(かいこう)とは、口を閉じても前歯が噛み合わず、前歯の間に隙間ができる状態を指します。
「前歯で噛み切れない」「発音がしにくい」「口元の見た目が気になる」など、日常生活に影響することも少なくありません。

開咬のタイプ
開咬には大きく分けて2つのタイプがあります。
- 歯性(歯槽性)開咬:歯の位置や習慣(舌癖・口呼吸)が原因。マウスピース矯正で治せることもある。
- 骨格性開咬:骨格のズレが原因。外科手術+ワイヤー矯正が必要(保険適応)。

骨格性開咬の場合は保険治療が適応されますのでこちらのブログを御覧ください
歯性(歯槽性)開咬をどう治すのか?
歯性の開咬は、歯の位置や舌の癖などが原因のため、マウスピース矯正で改善できる場合があります。
- 奥歯をわずかに沈めることで、前歯同士が噛み合うようになる
- 前歯の角度をコントロールして、噛み合わせを改善
- 舌の運動をすることで、治療後の安定性が増す
舌の運動についての動画です。クリックするとyoutubeへリンクします

マウスピースでどう治すのか?
透明なマウスピース矯正(インビザラインなど)は、ソフトウェアで歯を少しずつ動かす設計が可能です。
マウスピースで開咬を治せる理由
- 奥歯を圧下(沈める)する動きが得意
- 前歯を挺出(下に引き下げる)できる
- 上下の歯を同時に動かせる
👉 これらの動きを組み合わせることで、前歯が噛み合うようになり、開咬が改善していきます。

症例1(マウスピース矯正のよるbefore after)

初診時、患者さんは「前歯で物が噛めない」という主訴で来院されました。口を閉じても上下の前歯が接触せず、隙間が残る典型的な開咬の状態で、奥歯だけで咬合しているため咀嚼効率が低下し、発音の不明瞭さや見た目の違和感も認められました。
分析の結果、このケースは骨格的なズレが大きい「骨格性開咬」ではなく、歯の位置や舌癖、噛み合わせ習慣が影響した「歯性(歯槽性)開咬」の特徴が強いと判断しました。したがって、外科手術を行わず、マウスピース矯正による改善が可能であると診断しました。

治療後は、上下の前歯がしっかりと接触し、
患者さんからも「前歯で食べ物を噛めるようになった」「口元の違和感がなくなった」など、
機能面・審美面の両方において満足の声をいただきました。
🔍 詳しい症例は下記ページでご覧いただけます
▶️ 症例を見る
ワイヤー矯正でどう治すのか?
- 幅広い症例に対応できる
- 骨格的な要素が強い場合や難症例でも治療可能
- 三次元的に歯をコントロールできる
- インプラントアンカー(ミニスクリュー)を併用し、より精密な治療が可能
👉 外科手術を伴わない場合でも、ワイヤー矯正で噛み合わせを改善できることがあります。
初診時、患者さんは「前歯が噛み合わない」「食事のときに奥歯だけで噛んでいる」という主訴で来院されました。口を閉じても上下の前歯が接触せず、典型的な開咬の状態が見られました。そのため、咀嚼効率が悪く、発音の不明瞭さや見た目の違和感も認められました。
分析の結果、このケースは骨格的な問題が大きい「骨格性開咬」ではなく、歯の位置や噛み合わせの癖が影響した「歯性(歯槽性)開咬」であると判断しました。したがって外科手術を行わずに、ワイヤー矯正による改善が可能と診断しました。

この場合は、**インプラントアンカー(矯正用ミニスクリュー)**の使用が必要となる場合があります。
インプラントアンカーとは、歯ぐきの骨に小さなネジを打ち込み、それを固定源として利用することで、通常では難しい歯の動きを可能にする装置です。
これにより、歯を効率的かつ計画的に動かすことができ、特に前歯をしっかり噛み合わせるための治療に有効です。外科手術を避けながら、確実な咬合改善を目指すことができます。
🔍 インプラントアンカーの詳細は下記ページでご覧いただけます

治療後は、上下の前歯がしっかりと噛み合うようになり、奥歯とのバランスも整いました。
患者さんからは「以前よりもしっかり噛めるようになった」「口元の見た目が自然になった」といった感想をいただきました。
ワイヤー矯正によって細かい歯の位置までコントロールできたことで、機能面の改善に加え、審美面でも満足度の高い結果を得ることができました。

🔍 詳しい症例は下記ページでご覧いただけます
▶️ 症例を見る
デンタルモニタリングとマウスピースの組み合わせ
開咬治療は「戻りやすい」「治療計画と実際の歯の動きにズレが生じやすい」という課題があります。
当院では、**デンタルモニタリング(DM)**というAI管理システムを導入。
- 患者さんがスマホで撮影 → 毎週AIが歯の動きを解析
- マウスピースの不適合を早期に発見
- 治療が計画通り進んでいるかを“見える化”
👉 詳しくは [デンタルモニタリングのページ] をご覧ください。

費用と期間の目安
▶ ワイヤー矯正
費用:90〜100万円程度 ※症例の難易度によって異なります
治療期間:1年半〜2年半ほどが目安
通院頻度:月に1回程度
▶ マウスピース矯正
費用:90〜100万円程度
※症例の難易度によって異なります
治療期間:1年〜2年ほどが一般的
通院頻度:1〜3ヶ月に1回
まとめ
開咬は、マウスピースで治せる場合もあれば、骨格性で手術が必要な場合もあります。
「自分はどちらなのか?」はCT診断でしか判断できません。
また、当院ではデンタルモニタリングを組み合わせることで、治療中のズレや戻りやすさを早期に発見し、安心して治療を進められる体制を整えています。
👉 【CT診断つきのカウンセリングののご予約はこちら】

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